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おじさまと咲姫
第32章 意表
「初めて見る好きな女の水着姿なんか、そりゃもう興奮して堪んねぇよなあ」
「…」
「夜の海?最高のシチュエーションじゃねぇか」
「…」
「日中に見せ付けられた水着姿が、ただでさえ脳裏から離れないのに。波の音を聞きながら夜にふたりで海辺を歩いてれば-」
-そりゃ、なあ?
まるでその場にいたかのように次々語る悠眞に、咲姫は反論ひとつ出来ない。
だって全部-見事に当たってる。
黙り込んでしまった咲姫に、悠眞は更なる追い打ちをかける。
「砂浜に押し倒されたか?」
「そ、そんなのするわけないじゃないの…!」
一段と甲高い咲姫の声に、悠眞は大仰に顔を顰(しか)めてみせる。
「だからほんとお前の声は-」
-頼むから勘弁してくれよ。
悠眞が溜め息を吐くより早く、咲姫は真っ赤になって叫んだ。
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