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おじさまと咲姫
第33章 疑念
なんでもない-強がってはみたものの、正直彼に会うまでは確証が持てなかった。
でも実際会ってみて、それは本当だったと思えた。
『今日はケーキ、作って来てくれなかったの?』
居間へと続く廊下を歩きながら、悠聖が訊いてきた。
『ごめんなさい。今日は-』
咲姫は口籠ってしまう。
夕飯-しかも悠眞の話からすると、相当高級なお肉のようだった。
それを今からご馳走になろうと言うのに、手土産ひとつ持って来ていない自分に気付かされる。
予め分かっていたならなにかしら持参していたけれど、なにせ今日は急過ぎた。
ある意味仕方がないのだけど-でもそれを暗に指摘され、咲姫は密かに落ち込んでしまう。
沈んでしまった咲姫の様子に、悠聖は少し慌てる。
『ごめん。そういう意味じゃないよ』
『…』
『咲姫はそんな気なんて遣わなくて、全然いいんだよ。そうじゃなくて-』
-ただ単に咲姫のケーキが、そろそろ食べたいなあって思ってたんだ。
咲姫が顔を上げれば、優しい双眸にぶつかる。
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