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おじさまと咲姫
第43章 最初
自分が求めてる事を言ってくれれば-期待してこの教室までついて来たのに。
彼に対して今まで抱いてきた好意が、波が引くように冷めてゆくのを感じる。
勢いついて立ち上がろうとし-引き止められた。
「…嫌だった?」
昴の眼差しが咲姫を射抜く。
「俺とじゃ…円城寺は嫌だった?」
自分の答えを待つ昴の真摯な両眼に、咲姫は席を立つ事は適わなかった。
椅子に座り直し-そっと彼を見返す。
「気休めとか、偽りじゃなく。俺を傷付けるからなんて、気遣いは一切いらない。円城寺のほんとの気持ちを教えて?」
「…ほんとの、って」
改めて問われると、言葉に詰まってしまう。
咲姫が俯けば、昴は畳みかけるように続けた。
「今更言うまでもなく、俺は円城寺が好きだ。付き合って欲しいってずっと思ってきた。自分をもっと知ってもらって、絶対『うん』って言わせてみせるって」
-そう、思ってきた。
熱の籠った声で切々と訴えられ、咲姫は増々面を上げられない。
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