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おじさまと咲姫
第43章 最初
「付き合ってるわけじゃない。ましてや許可を得てしたわけでもない。嬉しかったのはほんの一瞬で、後は後悔ばかりが襲ってきた。ちょっと上向きだったふたりの関係も、今日で終わりなのかなって。情けないけど、円城寺に宣告されるのがすげぇ怖くてさ…今日までラインも電話も出来ないままだった。その間(かん)ずっと、円城寺を不快な気持ちにさせたままだったと思う」
-ほんと今更だけど、ごめん。
言ってる最中から、胃が痛かった。
自分勝手に、彼女を自由にしてしまい。
すぐに何かしらの話し合いをするならともかく、一週間も放置したままだった。
時間が経てば経つほど、こういう事は解決が難しくなるのが分かっていながら。
それでも今日は、決着をつけなくてはならない。
例えそれが、自分が望まぬ結末であっても。
そもそも、自分で蒔いた種だ。
昴は意を決し、咲姫を見た。
「怒らせた事は何遍でも謝る。恥を忍んで頼んでる。また俺とどこかに行きたいって…思って欲しい。俺といて楽しいって言って欲しい」
真摯な昴の双眸から、咲姫は目を外せない。
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