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おじさまと咲姫
第43章 最初
一番訊きたかった事。
この一週間、ずっと、ずっと、訊きたかった事。
昴は祈るよう気持ちで、咲姫を見つめる。
真剣な昴の表情に、咲姫はやがて静かに開口した。
「…いやもなにも」
小さな小さな咲姫の声に、昴は更に顔を寄せた。
一言だって聞き洩らす事のないように、細心の注意を払う。
「嫌かどうかなんて…私、分からない」
「分からない…?」
「先輩の事は…嫌いじゃない。でも嫌だったかどうかは分からない。いきなりで…凄くびっくりしてる間(あいだ)に終わってしまったから」
「びっくり…」
最も聞きたくなかった返事ではなかったが。
最も聞きたかったそれでもなかった。
正直なところ、どう反応すればいいのか極めて微妙で-昴は惑ってしまう。
困惑していれば、彼女が染まった顔を向けてきた。
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