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おじさまと咲姫
第44章 彼氏
その回答に昴はほっとすると共に、胸がちくりと痛む。
『責任』を無事とれた安堵感。
『義務』を果たせたのなら-。
「…これ食べたら、そろそろお別れかな」
「バイトの時間までもう少しですもんね。ちょっと急ぎますね」
咲姫のジェラートを掬う手が少し速まりかける。
「いや。そうじゃなく」
昴が苦く笑い。
咲姫のスプーンを持つ手が止まる。
「映画に行って、お昼ご飯を食べて。それからウィンドウショッピングして、こうしてアイスを一緒に食べてる。『楽しかった』って言ってもらえて、すげぇ嬉しい。この間の事、なんとか挽回出来たかなって」
「この間は『責任』なんて、生意気な言い方してごめんなさい。今日はとっても楽しかったです。ほんとです」
-アイスも奢ってもらっちゃいましたしね。
ばつの悪そうな咲姫の言葉に、昴は堪え切れずに漏らした。
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