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おじさまと咲姫
第10章 悠眞
もう、涙と鼻水で心も含め、ぐちゃぐちゃだった。
もう、一刻も早く、ここからいなくなりたい-。
彼の横を擦り抜け、俯き加減で立ち去ろうとした時。
こちらに伸びてきた手が、躊躇いながらも頬に触れた。
咲姫は心底驚き、身体を大きく震わせる。
思わず、涙で汚れた顔を上げてしまった。
「お前の泣き顔は、もう二度と見たくねぇんだよ。あの時だけで、十分だ」
視線が繋がれば悠眞は眉を顰(ひそ)め、咲姫にそう告げた。
にどと?
あのとき?
なんのこと-疑問が浮かぶが、ついさっきまで泣きじゃくっていた為、声が上手く出てくれない。
そうこうしていると、掌全体で包み込むように、頬を拭われた。
「ハンカチなんて持ってるわけないから、手で我慢しろよ」
微かに笑い。
惑う咲姫をよそに、悠眞の掌が、指先が、涙に触れてゆく。
もう、一刻も早く、ここからいなくなりたい-。
彼の横を擦り抜け、俯き加減で立ち去ろうとした時。
こちらに伸びてきた手が、躊躇いながらも頬に触れた。
咲姫は心底驚き、身体を大きく震わせる。
思わず、涙で汚れた顔を上げてしまった。
「お前の泣き顔は、もう二度と見たくねぇんだよ。あの時だけで、十分だ」
視線が繋がれば悠眞は眉を顰(ひそ)め、咲姫にそう告げた。
にどと?
あのとき?
なんのこと-疑問が浮かぶが、ついさっきまで泣きじゃくっていた為、声が上手く出てくれない。
そうこうしていると、掌全体で包み込むように、頬を拭われた。
「ハンカチなんて持ってるわけないから、手で我慢しろよ」
微かに笑い。
惑う咲姫をよそに、悠眞の掌が、指先が、涙に触れてゆく。

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