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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-



「・・・
行っちゃった……」


ボストンの空港で、紀永と遠藤さんが乗ったであろう、飛行機を見て一言。


これでまた、暫く会えない…
だと言うのにぁたしめ!


思わず、口が滑って言ってしまった"お父さん"発言に、流石の紀永もぁたしに何も出来なくなり、ただ手を繋いで一緒に眠っただけ。


本当に‥ぁたし馬鹿だぁー!!



「次は‥夏……」


ロングの休みを利用して、日本に一時帰国する、それが今のぁたしの目標…
絶対に休みを勝ち取って、紀永と夏の海を見に行くんだからっ!



「って…
ああ‥もう少しで昼だよ、MITに昼からって言ってあるのに、間に合うの!?」


慌てて、空港内を走って駐車場へ!


昼から、企業に渡すプログラムが入った、メモリーを取りに来る予定があるのに、ぁたしったらボーっと飛行機が飛ぶまで眺めていた。



「間に合うかな?」


空港から、MITは中心部を挟んだ、郊外と郊外…
街中を走り抜けなければならず、多少渋滞される事も……



「分かっていて…
私の馬鹿……」


ちゃんと、お別れの挨拶は済ませたのに、未練たらしく何時までも飛行機を見てたからこうなるし……







「今度は夏に、私の方から行くから待っててね」


「なるべく早く、連絡を寄越すんだよ…
それに合わせて、私も休みを作るから……」


「うんっ!」


搭乗ゲート前での、紀永との最後の会話…
次は夏に‥それが約束。





「何が何でも、夏に日本に帰るんだから!」


街中の、ちょこっと渋滞に捕まりながら、右指のペアリングと、左腕のTIFFANYの腕時計を見て、重大決意。


誰が何と言おうと、日本に行く…
それが、ぁたしの決意。


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