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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第3章 海外留学



「・・・・・」


「はい、手続きはこれで全てです」


「ありかとうございます」


此処は東大事務係…
とりあえず、入学手続きの為に東大に来た。



(倉原の名前で出すのも、これが最後……)



ずっと倉原美紀だったから、心境はかなり複雑…
一度は蹴ったのにね‥倉原を……


でも、これが最後だと思うと、後ろ髪を引かれる思いはやっぱり出て来る。


そりゃそうだ、約20年も倉原姓だったんだから。



「さて……
言われていた、教授の研究室は・・・」


広い東大内部…
一応先に話は聞いていたけど、かなり入り組んでいて迷いそう・・


これから、あの家庭教師をしてくれた教授と会って、休学手続きと推薦書を貰う予定。



「本当広い・・」


東大が嫌だった訳じゃない、教授の話を聞いていたせいで、東大も良いなとは思ったよ。


だけど、日本には飛び級制度は無い…
4年の大学期間、ただでさえ1年遅れているぁたしには、4年という年数は長く感じる。



「経済学部…
うん、こっち……」


場所の説明だけはして貰っていたから、さほど迷わずに目的の経済学部には辿り着いた。


後は、個人の研究室を見付けるだけ。



「沢山ある…
やっぱり凄い……」


全部とは言わないけど、それぞれ研究室は持っているから、1つづつ探して行くしか無く……



「里見教授…
此処かな??」


今は春休み期間なので、割と閑散とした大学内、ぁたしは躊躇わず教授の研究室の扉を叩いた。



 "コンコン"



出て来たのは、多分教授に付いている学生さん。



「すみません倉原と言いますが、今日里見教授とお会いする約束をしていまして…」


「・・少しお待ち下さい」


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