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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー
「勿論会長は来てるんじゃないの?
ご令嬢のパーティーだしさ」
「俺もそうは思うが…
だいたい、俺達ですら会長の顔は知らないんだ、この中からどうやって探せと言うんだ櫻井?」
「ご令嬢と一緒じゃないの??」
「いや、聞いた話だと、ご令嬢には同じ早乙女からのエスコート役が居るらしい…
実質上の会長が認めた婿候補だろ、後継者候補ともいうがな」
ご令嬢に何が出来る訳も無し、そのエスコート役が本命…
そう俺は睨んでいるが、何分情報不足。
この話も秘書課全体に来たが、受けるかどうかは任意…
それも全員個別確認で、誰が誰を監視しているかさえ分からない。
"ザワザワザワザワザワザワ・・・"
会場が一気に色めき立つ…
その扉の前には、1組の男女の姿、多分これがご令嬢とエスコート役の早乙女系の男だろう。
「・・すげ-
ひときわ豪華…
っても、俺達遠いから良く分からない?」
「スタッフが前に出る訳いかないだろ馬鹿櫻井…
それにしても‥エスコート役の男性、主任に似てないか?」
「んー??
主任って、黒崎みたく眼鏡掛けてた?」
「いや…
似てるが別人?
やっぱり遠い‥俺は眼鏡を掛けても、あまり遠くは見えないんだよ」
少しぼやけてはいるが、身長や体型は主任に似ている…
と言っても、エスコート役は早乙女の血縁、主任とは関係ない話。
「・・・
凄いな、主役登場で会場が一気に華やかになった」
「俺達の仕事もこれからだよ黒崎」
「お前にだけは、言われたくない…」
「ちっ・・・」
名目上のボーイの仕事で会場を歩きながら、御披露目という名の、密かな会談が至るところで聞こえる。
こんな大物が一同に集まる事は少ない…
その少ないチャンスを見逃さず‥流石起業家達だ。
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