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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー
俺と櫻井は計画的に会場内を回り、主賓が招待客と挨拶しているのに近付いて行く…
「黒崎‥不味いって…」
櫻井が耳元で一言…
「社長が居る…
見付かるとサボりって思われるのもちょっと……」
「ああ…
櫻井は社長メインだったな」
秘書課だって、大まかな担当がある…
俺は専務、櫻井は社長、重役達にある程度振り分けられていて、専属以外入れ替わりはあるが、大概は決められた重役に付くのが当たり前。
俺も一時期社長に付いた事があるが、かなり個性的な人で秘書としてはやりにくい方…
秘書をからかって遊ばないで欲しい、女性秘書じゃ無いんだ、面白い訳が無いだろ。
「・・社長は避けよう櫻井、それに社長は挨拶しながら誰かに付いている様子だから、あまり動かないだろう」
「分かった…」
社長の隣には、妙齢の女性が1人…
どうやら社長と一緒に行動しているよう‥誰とは分からないが、社長が付きっ切り、かなりな重要人物か??
・・かなり大回りになったが、もう一度主賓の2人に接近…
だが、今度は先ほど社長と一緒に居た女性が、主賓2人と話をしている。
「・・・・・」
社長が居なければチャンスか?
俺と櫻井は、もう少しだけ近付く……
「はじめまして……」
「まあ!
可愛らしい事、朔夜が気に入っているのも分かるわ」
「・・いえ‥そんな…」
「そうそう、あっちは叔父様と呼ばせているって聞いたわ…
私も叔母様と呼んで頂戴」
「はい、ありがとうございます」
鈴が鳴るような綺麗な声、これが会長のご令嬢…
本当に世間知らずのお嬢様だなこれは……
「うふふ…
2人並ぶとお似合いね」
「そんな……」
「はぁ…
あまりからかわないで下さい、困っているでしょう」
!!
今の‥声……
やっぱり主任だっ!!
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