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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー
(社長が、おばあ様から離れた??)
今は会長と話をされている、祖母が一ヶ所に止まっているので、少し抜け出したのだろう。
「しかし綺麗なご令嬢だ、伊織‥君だったか君も良い相手に恵まれたものだ」
「ありがとうございます」
「恐れ入ります……」
こういう差し障りの無い挨拶を、何度繰り返したのか…
此処に来ている招待客は皆同じ‥美紀さんと私の下調べ。
私は今日、伊織としか名乗っていない…
初めから早乙女筋のエスコートと触れ込んでいたため、周りが勝手に早乙女と勘違いする‥それに対して何も言う事は無い、こちらも確信犯的に言わないのだから。
美紀さんの方に関して言えば、時期後継者候補として相応しいかどうか、その力量があるか推し量っている‥勿論私も含めて。
御披露目という名のエスコートとなれば、そのまま婚約者へ‥これが上の一般的な流れ。
現実的にそんな事は無いが、名目上お嬢様している美紀さんに経営手腕は無く、私の能力の下調べ的な意味合いも持って来る。
勿論、会長はその辺りも考慮済み…
だからこそ派手に動け、話術は私の得意とするところなのだから、相手に手腕があると勘違いさせる事が出来る‥‥これが会長の読み・・
会長じゃ無いが狸の相手…
これは嫌がるのも分かる、無駄に地位が高い為、高圧的な物言いか、早乙女に媚びを売る物言い。
「・・・そうですね…
こういう場では無く、もっとリラックスした場で話し合いたいものです高橋会長」
この相手も大手の総合商社の会長…
早乙女に遠く及ばないとはいえ、日本ではメジャーな会社。
やはり当たり障り無く‥今日はこれが一番良い。
「では・・・」
美紀さんが、にこやかに挨拶して次へと回る…
それにしても、祖母の動きが気になる。
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