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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー
「その後、美紀様を抱え、このフロアーに…
私はその手前で阻まれ、撒かれてしまいましたが……」
「・・・
では、このフロアーの可能性が高い」
とは言え、この広い客船・・・
「参ったな、探すにしても範囲が広過ぎるぞ・・」
「そうですね・・」
叔父も伊織も思案顔…
そういう私も腕を組み考えてはいる‥‥場所を絞る方法・・・
「・・・
今日は‥‥‥パーティーという事で、必要無い施設には鍵が掛かっている筈…
勿論、使わない客室‥使っていても今はパーティー中、鍵くらいして出るだろう」
「・・・
確かに使用するのは、パーティー会場と、その後に使うであろう一部の施設…
コンサート会場や販売系、大人数収容のレストランなどは使わないと言ってある」
「と言う事は、かなり場所は絞れる…
エステやスパ酒系など、この客船の本来のクルーが必要な場所は嫌煙する筈……
鍵が掛からず、尚かつ人手が少ない場所‥此処まで絞ったら、数はそう多くは無い‥‥後は手分けして探すだけだ」
今居るこのフロアーで、鍵が掛からず人が少ない場所…
その程度なら3人でも十分探せる‥‥残るは時間との勝負!
「私は中央、叔父と伊織は左右どちらかに別れてくれ…」
「ああ良いぞ」
「分かりました」
「頼む…
では私は先に行く…」
2人を置いて歩き出そうとして、途中で止まり、ポケットからある物を出して2人に放り投げた。
「っ!
これは……」
「何時かのお返しだよ伊織…
小型の無線機だ、客船内なら繋がるだろう?」
あのラブホの時、屋敷を出ようとした私に、伊織は急遽無線機を渡した…
まあ‥今度はこちらがお返しと言ったところか……
「・・用意周到ですね?」
「伊織を見習っただけだ、何かあったらこれで連絡‥良いね?」
そう2人に言い残し、私は今度こそ捜索へと、中央施設に向けて歩き出した。
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