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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー
黒崎に付けられたのは多分に私……
社長は先ほどの経緯で黒崎は社長を敬遠している筈で、顔すら知らない会長は論外、残るは私しか居ない。
だからこそ不問‥そういう選択肢を出した…
本当に時間が無いのもある、早く見付けなくては、美紀さんの身が危ないのに……
「すみません…
俺は‥‥何も見なく聞く事もありませんでした」
「・・・
それで良いですよ…
さあ、会場に戻りなさい」
「はい・・・」
意気消沈気味に会場の方に向かう黒崎に、社長が更に追い討ちを掛けた。
「もし、この事を漏らせば‥‥お前の首だけでは無く、パートナーを組んでいる秘書にも影響がある事を忘れるな」
「はい‥申し訳ありませんでした・・・」
本社秘書達は2人1組で行動させてある、黒崎1人の単独行動と見なさず、連帯責任‥社長の完全なる口封じ。
こういう事に関しては、社長はかなりしたたか…
会長が社長を身内以上に信頼しているのは、この咄嗟の判断と、少々口が悪くともカリスマ性があるのを見込んでいる為。
社長も自身の能力を理解して行動…
これだから、会長が表に出なくても、本社内は何事も無く円滑に回る仕組みを、2人で作り上げている。
「・・随分甘い処置だな伊織?」
「言った通り、黒崎に構っている余裕がないので…
あれだけ言えば自重はするでしょう」
「彼奴の事だから暫くだろうが……」
「それでも今の優先事項は別です、黒崎も見えなくなりましたし私も捜索に回ります」
「そうだな…
早いところ見付けなければな」
会長から少々遅れたが、私と社長も美紀さんを見付ける為、それぞれ分かれて捜索を開始した・・・・・
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