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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第3章 海外留学
「本当にもう少しなのだね…」
最後に、あのプログラムを持ち出したいとは美紀らしい。
「そうね…
手続きは殆ど終わったし、パスポートが出来上がり次第、米国に行こうかなって思ってる」
「また静かになるね‥この屋敷も……」
「それは……」
美紀を手放したくない思いは‥ある。
だが、それでは美紀の為にはならないだろう…
美紀の夢の為に、私は手放す方を選択した。
それに、美紀の実力がどれほどのものか見てみたい、東大すらトップ通過、可能性で言えば誰よりも高い可能性を秘める。
そんな美紀を、日本に閉じ込めて置くのは酷な話…
もっと世界に‥グローバルに実力を試してやりたい。
「紀永…
やっぱり寂しい?」
「寂しくないと言ったら嘘になるだろう?
それに米国は治安はあまり良くない、心配してもし足りないくらいだ」
「くすっ…
またその言葉、これで何回目かな??」
「何度でも…
本当に心配なのだよ」
「分かってる…
紀永の気持ちは分かってるから」
椅子から立ち上がり、私に抱き付いて…
父親としても、恋人としても、私は美紀が心配でならない。
美紀が居なくなれば私は・・・!
「そんなに心配しないで、米国でもボストンは比較的治安は良い方らしいし、余計なところには行かないから‥ね?」
「ああ………」
つい、美紀を抱き締め返してしまう…
頭では理解出来ている、だが心は……
いい歳の男が情けないとは思うが、私に取って美紀は掛け替えの無い存在。
「・・そろそろ美紀の誕生日が近いね…
最後に外食にでも出てお祝いしようか?」
「本当に??」
「正式にね…」
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