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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第15章 憩いと1つの願い
「・・どうだった彼女?」
「桜は変わらないよ…
やっぱり桜は桜だもん」
あれから15分、紀永が車で迎えに来た…
今日はフェラーリ‥はっきり言って、こっちの街だと高級車は凄く目立つ。
もう慌てて車に乗って‥紀永の方はぁたしの気持ちに気付いているのかって言いたい程、呑気に車は発進・・
久しぶりの庶民感覚、最近ちょっと忘れていたみたい…
桜に会って、感覚が少しだけ前に戻ったというか‥‥はぁ‥‥‥
(それにしても……)
紀永、桜の事を彼女と格上げしてる…
勘違いとは言え、あの子だったもん、ぁたしと同い年と知って少し考えを変えたみたい。
「変わらないね…」
「でも、EAホテルに就職したって…
式典の時の紀永のスピーチがきっかけだったらしいよ?」
「・・・
あれか‥‥
今更の暴露だが、あの日の朝のニュースをチラ見していて思い付いたと言ったら、彼女は何て言うかね・・・」
「・・・
言わない方が良いかも・・・」
「・・だね・・・」
ぁたしも紀永も渋い顔…
あの人を惹き付けるようなスピーチが、まさかその日の朝、土壇場で考え付いたとは…
流石に桜には言えないよ。
「EAホテルか、就職先としては悪くない…
経営方針が実力主義だから、学歴じゃなく努力次第でマネージャークラスまで登れる、彼女には最適ではないかい?」
「うーん桜だから…
また努力の空回りをしているんじゃないかなって……」
「それでも努力は努力、見てる人は見てるものだよ‥美紀みたいにね」
「そう…
私はEAホテルは行った事が無いから」
「その内行くかい?
最上階は見晴らしが良い…」
「その内に…」
今回は暇が無いと思う、卒業後に行けたら良いな、桜に会えるかは分からないけど。
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