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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第5章 困った(?)私生活



―――――――



あの日の夜、心境複雑ながも普段通り振る舞っていた私に、美紀は躊躇いながらも後ろから抱き付いて来た・・



「・・・・・紀永・・・・・・」


「ん?」


何となく‥落ち込んでいるような美紀の声・・



「・・・
やっぱり少しだけ‥寂しい‥かな・・」


「・・・・・
それは私も同じだよ・・」


大切な美紀を手放す…


やっと、私の腕の中に戻ったのは、1年と少しの間……


また美紀が居なくなる事に、私の心は寂しさと、心に穴が開いたような心境に陥っているのは確か。


大切‥愛しているだけに、手放すのは辛い…
幸せな1年だっただけに・・・



「絶対に、紀永の元に早く帰って来るから・・・」


「・・・・・美紀・・・・・」


やんわりと美紀の手を取り、振り返って逆に美紀を抱き締めてしまう。



「早く‥戻って来て欲しいね・・」


「うん、分かってる…
紀永の気持ちは分かってるから……
私も一緒、本当は紀永の側が良い‥でも、こうでもしないと、1年遅れている私は周りにすら追い付く事が出来ない」


「そうだね……」


「だけど、その1年で大学生以上の勉強はしたよ、でも幾ら勉強しても遅れた1年を日本で取り戻す事は出来ないし、更に大学4年は私に取ったら長過ぎる・・」


「・・・・・」


「少しでも紀永に追い付きたい…
私じゃ、紀永に追い付くなんて、簡単には出来ないかも知れない……
でも、可能性に賭けてみたい‥紀永に追い付けるかどうか・・」


「・・無理をして、追い付こうなんて思わなくて良いのだよ…
美紀の人生だ、まだまだ他の選択肢は沢山ある」


「私は紀永と一緒に歩きたいの…
何度も言ったけど私自身の力で‥それ以外考えてなんかいない、紀永と離れるのも嫌、やっとこうして紀永と一緒に居れるのに・・・」


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