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【寝取られ】喰われる彼女 亜紀
第17章 【寝取られ】喰われる彼女 亜紀(17)
ここなのか……?
しかし勢いよく来たものの、ここからどうすればいいんだ?
普通に亜紀を呼び出して連れて帰ればいいだけか……。
それで良いんだよな?俺は彼氏なんだし。
俺は建物のドアの前で少しの間考えていた。
すると中から声が聞こえてきた。
牧原達の声だ。
やっぱりここだったんだな。
よく耳を澄ますと、亜紀の声も聞こえる。
「え~ちょ、ちょっと、なんで脱いでるんですか?服着てくださいよぉ。」
「だって暑くない?いいじゃん別に、さっきまで水着で遊んでたんだし。亜紀ちゃんも脱げば?この方が涼しくて気持ち良いよ?」
4人で何をしているんだ?
中の様子が気になった。
窓から少し、覗いてみようかな……。
きっと俺は、昼間あまりに楽しそうに牧原達と接していた亜紀の姿が心に引っ掛かっていたのだと思う。
どうしてすぐに亜紀を呼び出さないんだ?と自分自身に問いかけながらも、俺はいつの間にかドアの前から移動して、建物の裏に回り込んでいた。
まるで泥棒みたいに。
俺の行動は、常軌を逸していたかもしれない。
でも俺は気になったんだ。
今、亜紀が牧原達の前でどんな表情をしているのか。
俺は何かを確かめようとしていたんだと思う。
亜紀とこれからもずっと一緒にいたい。それは俺の中にある確かな気持ちだ。
でも、亜紀はどうなんだろう。
亜紀はまだ俺の事を好きでいてくれるのだろうか。
留年して、旅行先でも情けない事ばかりやって、だからやっぱりもう俺に呆れて他の男の所に行きたがっているんじゃ……。
そう考えると怖かった。
でも、だからこそ亜紀の本心をこっそり覗いてみたかった。
こんなコソコソせずに、男らしく今すぐ亜紀を呼び出して本人に率直に聞けばいいのに、それができないのはきっと俺の弱さなんだと思う。