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【寝取られ】喰われる彼女 亜紀
第25章 【寝取られ】喰われる彼女 亜紀(25)
「よーし!じゃあ亜紀ちゃんも今日は朝までオール決定だね!」
「フフッ、でも私朝までなんて起きていられるかなぁ。」
「大丈夫だよ、まだ若いんだし。」
亜紀の笑顔からは、もう今夜は思う存分楽しい時間を満喫するんだ!という晴々とした気持ちが見て取れた。
まるで俺の事はもう吹っ切れたかのように。
そうだよな、あんなに楽しみにしてた旅行だもんな……。
俺は亜紀のその笑顔を見て、もう携帯を取りに行く行動力も、亜紀を呼び戻す自信も失っていた。
あの夢を見てから、部屋を飛び出してきた時の勢いはもうない。
俺はただ牧原達の豪勢なコテージの敷地の隅っこで固まった身体を潜ませて、涙目になりながらじっと亜紀の様子を眺める事しかできなかったんだ。
「じゃあちょっとドライブがてら外に買い出しに行くか。」
「そうだな、酒はあるけどつまみがないからな。へへ、それにあと他にも色々と欲しいものもあるし。」
「亜紀ちゃんも行くでしょ?」
「はいっ、ドライブ大好きです!」
「よし、じゃあ行こうか。」
……ドライブ?いったいどこへ?亜紀も行ってしまうのか……。
俺があたふたしている内に外出の話がまとまって、4人はすぐにコテージから車に乗って出て行ってしまった。
車を持っていない俺はそれを追いかける訳にもいかず、静まり返った敷地でただ茫然としてずっとその場に隠れたまま過ごしていた。
なんだかまた亜紀を牧原達に連れ去られてしまったような気分。
俺は再び膨れ上がった不安と、自分のあまりの不甲斐なさに気持ちを落としていた。