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ランジェリー騎士団
第7章 ランジェリー騎士団
ようやく口を離したフィガロがニヤニヤと顔を覗き込んでくる。
申し訳ありません……と、答えそうになって、危うく唇をきつく噛む。
「フッ……抵抗しますなあ。昨夜はあれほど我を忘れて快楽の虜となったのに。一日でここまで回復するとはなかなかの意志力。その力の源は何なのでしょうかな……」
(回復……? この魔法の力は、奴が言った服従の魔法は、薄まるということ? 完全なものではないということなの?)
仕立屋がうっかりと漏らした何気ないひと言にフェレリーは光明の兆しを見た。
だが、次の言葉に再び絶望に突き落とされる。
「……しかし、どうあろうと、こうしてもう一度快楽を与え直してやれば、より強い支配が訪れる。支配され、快楽を受け、また支配を重ねられ……そうするうちに、お前の肉体はもう快感を求める以外に何も考えられぬように変貌していくのだ」
そうだ。
魔法の力が薄まっていくものだとしても結局は、この男の支配下にあるのだ。
支配下にある限り、薄まろうが何だろうが、この呪縛からは逃れられない。
このまま肉人形にされてしまう道しか残されていない……。
押し潰されてしまいそうな希望のなさに、うちひしがれる。
だが――!