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ランジェリー騎士団
第13章 不滅の騎士団

「ヴァレリ……?」
「ヴァレリって、もしかして……」

 傍にいたミミとヴィクトリアもその名を聞き咎め、戸惑う。
 ヴァレリ……その名を知らぬ者はない。
 ヴァレリ事件として知られるあの有名な……遠国の姫の名前。

「ごっ、ごぶっ……そうじゃ……シーリンはヴァレリ姫……この世で一番美しい、おお、ヴァレリ……ヴァレリよ……儂はまだ死ねぬ、お前の為に……この命、まだ……」

 床に膝をついてなんとか身体を支えるフィガロがうわごとのようにつぶやく。
 フェレリー、そしてミミ、ヴィクトリも耳を疑った。

「あの事件は30年も前のはず……」

 なのに、どうだろう。
 ヴァレリと呼ばれた目の前の女……シーリン、ただの助手だと思っていた妖艶な女の肌の張り、髪の艶、そして豊満な体つきは、どう見ても20代の女の盛り。

「儂は誓ったのじゃ……ウァレリに永遠の愛を捧げると……永遠……儂が朽ち果ててもなお続く、永久の美を……!」
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