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ランジェリー騎士団
第1章 フェレリー・バローミュール
「うむ……今日も良い品ぞろえだな」
「へえ、お陰様で」
「聞く所によると女の下着というのは……なんだ、その、色々と人気の物や流行の物というのがあるんだそうだな?」
「へ? ええ、そりゃあ……男と違って、ご婦人方は下着にうるさいでげすからね。まあ、そのおかげでこうして専門の店っちゅうことで、下着一本で商売ができるわけでがす。これがもし男用だったら、たちまち立ち行かねえことになりますだ」
「ふん、下着なんぞ穿ければそれで用は足りるのだ」
「へい、仰る通りでございます」
と、表向き迎合してみせるハロン。
「……一番の人気の下着はどんなのだ?」
「へ? そりゃ、やはりウェルヘルムっちゅう外国の……って、旦那、彼女でもできたんでやすかい?」
「いや、そういう訳じゃないんだが、そういう知識も学ぶべきかもしれんと思ってな。少し教えてくれないか。なんだそのウェルなんとかというのは? あれか? それともそっちの赤いのか?」
「へ、へえ……?」
顔だけ見せて去るかと思いきや、長居の構えを見せるワコルにハロンは内心戸惑いを覚えた。そして焦りも。