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ランジェリー騎士団
第4章 ローザンナとマリッサ
「わかりました……時を改めます。ですが、できれば今日のうちが良いのですが……」
「それでは、夕食後のお茶の時間はいかがでしょうか? くつろぎながらお話をするのでしたら……あまり長い時間はご遠慮願いたいですが」
マリッサも決して意地悪で面会を拒んでいるわけではなく、純粋にローザンナ姫の体調を慮っての配慮なのだった。どうやら、さきほどの謁見が長引いたことがよほど身に応えたらしい。
さもありなんと、自分自身もその場に立ち会っていた身として(しかも、最後にあのような屈辱的な目にあった)フェレリーも、ローザンナの疲労困憊は想像に難くなかった。
なんにせよ、面談の約束を取り付けることはできた。
フェレリーは希望を見出して顔を輝かせると、マリッサに礼を述べ、その場をあとにした。
自分の部下となる騎士たちがそろそろ集まっている頃だ。
全国から選りすぐられた手練れの女兵士たち……彼女たちをまとめていく力量が、自分にはあるかないか。
きっと、できる。
これまでのように、謙虚に任務に邁進し、少しずつ信頼を勝ち得てゆけばよい。
そして、国民に愛され、この国の繁栄の象徴と慕われる姫君をお守りすることは、これまでの任務と同様、やりがいのある仕事だった。
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