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ランジェリー騎士団
第5章 ランジェリーアーマーの秘密
もう、時間稼ぎであるだとか、フィガロという男の不穏な企みだとか、そんな事は頭から消え去っていた。あるのはただひたすらに、衝き上げてくる欲望だけ。これほどの情動をフェレリーは生まれてこのかた、一度も経験していなかった。膨れ上がったそれが解消されるまでは、他のことなど考えることも許されない、そんな激情がこの世にあるなんて。
「あああっ……ああっ! 凄いっ……んああああっ! 苦しいっ……苦しいのに……こんなっ……気持ち良すぎて苦しいなんてことが……あっ……あはぁっ……!」
「どうです、素晴らしいでしょう? これがこの下着の穿き心地……こんな素晴らしいランジェリーを否定など、誰にもできない……お認め下さいますね?」
そう言って、覗き込んで来るフィガロを、快感に霞む目で、かろうじて見つめ返すことしかできない。
抗さなくては。
何か、言い返さねば。
でなければ負けてしまう。
身の内に燃え盛った欲望に全てを焼き尽くされてしまう。
(気を……気をしっかり持つのよ……! 流されては駄目……)