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神さま、あと三日間だけ時間をください。
第4章 ♭切ない別れ♭

美海もシュンに倣って、百円玉を二つ入れた。しばらくそこにいて、鐘堂の外に出ると、眩しい夏の太陽が二人の眼を鋭く射る。まだ午前中だというのに、はや油照りの太陽がうなじを灼き、首筋を汗が流れ落ちる。
「シュンさんは何をお願いしたの?」
何気なく訊ねると、彼は微笑んだ。
「今度、生まれ変わってもミュウとめぐり逢わせて下さいってお願いしたんだよ。それから、君に無事、元気な赤ちゃんが生まれますようにって」
「―」
最早、何も言えなかった。
「シュンさんは何をお願いしたの?」
何気なく訊ねると、彼は微笑んだ。
「今度、生まれ変わってもミュウとめぐり逢わせて下さいってお願いしたんだよ。それから、君に無事、元気な赤ちゃんが生まれますようにって」
「―」
最早、何も言えなかった。

