この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
君がため(教師と教育実習生)《長編》
第7章 しのちゃんの受難(四)

「風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ 砕けてものを 思ふころかな 」

 ――あなたに、振り向いて欲しい。

 と、言われましても。
 今は振り向けません。ちょっと難しいです。現在の状況からも、心理的な観点からも。

「小夜先生、好きです」

 首筋に唇。
 何度も、何度も、何度も、肌を求めてくる熱。
 唇で上手に髪をよけて、うなじに、キス。
 何度も、何度も、執拗にキスが繰り返される。
 そのたびに、体が、腰が、震える。

「……っ、んっ、駄目っ」

 泡を、落とさなきゃ。落として、手を拭いて、何してるのって、やめてって、言わなきゃいけないのに。いけないのに。

「小夜先生、好きにしていいって言いました」
「こういう、ことじゃ……ないっ」

 こういうことじゃない!
 確かに、好きにしてください、とは言ったけど!
 それは、部屋の中で好きに過ごしてくださいって意味で……意味で……いや、断じて……こういうことじゃ……っ、あー、もう!

 里見くんの指がするすると動く。結んでいたはずの指が外れて、お腹のあたりを撫でるように。

 最近の私の体は、求められることに慣れていない。
 最後に礼二に触れられてから、何ヶ月たったか忘れてしまうくらい、刺激に飢えている。
 相手が誰だとか関係なく、ただ「求められている」ことに、体は、拒絶を示すことなく――悦んでいる。

「だ、めっ」

 それは、駄目だ。
 下腹部の疼きに、まだ理性が勝る。
 それは、里見くんに失礼だ。誰でもいいわけじゃない。
 その疼きに流されてしまったら、それこそ、淫乱だ。
/321ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ