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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第7章 しのちゃんの受難(四)

 好きでもないのに、それは、どうかと、思う……好きでもないのに。好きでもないのに。
 好きでも、ないのに?

「小夜先生?」

 ……うん?

 私は手早く泡を落とし、タオルで手を拭く。
 里見くんは、いきなり体を弛緩させ、両手を自由に使えるようにした私に驚いている。

 けれど、腕、指を離さないのはさすが。むしろ、力づくで逃げようとする私を警戒してか、ぎゅうぎゅうに私を締めつける。本当に困った人だ。

「里見くん」
「……はい、すみません。ちょっと調子に乗りました」

 ちょっとどころじゃなく、だいぶ調子に乗りましたよね、君。
 調子に乗って胸も揉んだでしょ。お腹も揉んだでしょ。本当に、もう。

「怒っていますか?」
「ええ、まあ」
「でも、小夜先生が頑固だから駄目なんですよ」
「あ、それなんですけど」

 私は身を捩って里見くんのほうを向こうとするけど、逃げられると思ってか、里見くんがぎゅうと抱きしめてくる。
 く、苦しい……。

「里見くん、逃げないので、ちょっと」
「逃げませんか?」
「はい」
「本当に?」
「本当に」

 渋々腕を少し緩めてくれたので、抱きしめられたまま、里見くんのほうを向く。目の前に里見くんの唇が見えてぎょっとする。

 ……近い。これ以上上を向いたらキスしてしまう。
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