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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第7章 しのちゃんの受難(四)
はぁとため息をついて、里見くんの肩に額をつける。息を吸い込んで、里見くんの匂いを嗅ぐ。
香水などはつけていないみたいだ。トマトソースを作ったときのものか、ちょっとニンニク臭い。そして若干汗臭い。
あんまりいい匂いとは言いがたいけど……悪くない。
体に拒否反応は、ない。
ということは、生理的に里見くんは受け入れられるということだ。
「小夜先生?」
「ちょっと確認しているんです」
里見くんの指が背中と腰を撫でる。ブラのホックの位置を撫で、その形跡がないことに気づいたのか、ごくりと唾を飲み込む音が聞こえる。
うん、よく、聞こえる。
ブラトップにホックはないので、驚いたのかもしれない。服の上からホック外しをされなくて良かった。
そのまま我慢してくださいね。
「何の確認ですか?」
「里見くん、黙って」
何の確認かって、そんなの決まっている。
私が、里見くんを、どこまで許容しているのか――それが知りたい。