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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第7章 しのちゃんの受難(四)
好きではないけど、受け入れることは、できる。それは男女とも同じ。
もう子どもじゃないのだから、それはよくわかっている。
私だって、愛がないのに礼二と抱き合っていた。好きでもないのに、キスもできた。
全くドキドキしないし、触れられたところが熱を帯びるなんてこと、なかったけど。
今考えると、あれは作業だ。ただのルーチンワーク。
礼二の浮気が発覚してから、その作業さえ激減した。
けれど、里見くんが私に与える快楽は、何?
一言で腰が震え、下腹部が疼く。
それは、里見くんを「男」として認識し、彼の「欲望」を満たしてあげたいと、勝手に考えてしまっていることに他ならないのではないか。
そして、そう考えてしまっているのが、「体」なのか「心」なのか。
とりあえず、体は――許容しているようだ。
早く迎え入れろ、と疼いている。困ったことに。
里見くんの背中を撫でる。程よく肉がついている。
窮屈だけど、胸を撫でてみる。胸板は厚い。
高校ではサッカーをしていたと言っていたけど、まだ筋トレとかしているのだろうか。サッカー部の生徒は、時間があればジムへ行って筋トレをしていると言っていたから。
「あ、あの……」
「だから、黙って」
理由も知らされずに、匂いを嗅がれたり、ペタペタ触られたりしているのだから、里見くんも困るだろう。
いや、そろそろ我慢ができなくなってくる頃か。
んー、さて、どうしよう。
あとは、私の「心」の問題、だということだ。
里見くんの肩に額をあずけたまま、思案する。
さて、どうしよう。