この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
君がため(教師と教育実習生)《長編》
第7章 しのちゃんの受難(四)

「稲垣くんも同じだと思うので、今はどちらかに決めることはできません」

 うん、稲垣くんに抱きしめられてみないと、わからない。
 私の体に拒否反応が出るかもしれない。出ないかもしれない。
 里見くんと同じく、受け入れようとするかもしれない。それはわからない。

「……なんで、そこで稲垣が出てくるんですか」
「稲垣くんも里見くんと同じだから」
「何、言ってるんですか。同じじゃない。同じじゃないですよ!」

 ぎゅう、と強く抱きしめられる。
 里見くんは怒っている。怒っているのだとわかる。
 確かに、自分の想いと他人の想いを同列に扱われたら、腹が立つよなぁ。

 でも、私にとっては、本当に同じなのだ。
 どちらの愛がより大きいだとか、より深いだとかは、わからないのだから。

「俺は、ずっと小夜先生だけを想っています。今までも、これからも。でも、稲垣は、最近彼女と別れたから、寂しいから小夜先生にアプローチしているだけですよ! そんな、中途半端な気持ちの稲垣と、同じだと思われたくありません!」

 へ、へぇ、稲垣くん、彼女と別れたばかりだったんだね。それは初耳。それは確かに、寂しいかもしれませんね。

「それに、稲垣は長尾と……英語の実習生の長尾と仲が良くて、節操がないと思います」

 まぁ、でも、それは里見くんの勘違いかもしれないし。

「長尾と稲垣、高校時代に付き合っていましたから」

 あ、元カノでしたか。
 それは、想いが再燃したり、しなかったり、するかもしれませんね。よくあるパターンですね。
/321ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ