この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君がため(教師と教育実習生)《長編》
第12章 しのちゃんの受難(七)
結局、宗介は私の体を労るどころか、執拗に攻め立てて、私は何度も絶頂を味わわされる羽目になった。
その間に、回復した陰茎をまた突き立てられ、ぐちゅぐちゅにかき乱されるのだから、何度目かの交わりで、私は意識を手放してしまった。
官能の甘い痺れは、慣れてしまえばとても気持ちが良いものだけれど、その後の倦怠感と筋肉痛にはまだ慣れそうにない。
ほんと、貪り尽くされて、体がしんどい。
「……はい、どうぞ」
トーストにベーコンエッグ、インスタントコーヒーがトレイに載せられて寝室に運ばれてきたときには、「どんな恋愛映画の影響!?」という戸惑いと、「下着穿いて!」という恥ずかしさと、「こんなの初めて」という嬉しさが相まって、とても複雑な表情をしていたように思う。
「豆から挽くのは小夜のやり方があるだろうから、今朝は、ってもう昼に近いけど、インスタントにしたよ。今度挽き方教えてね」
「あ、ありがとう……宗介は、パンツ穿いてね」
宗介は渋々ボクサーパンツを穿く。全裸で油を使うのは、危ないと思うよ?
……まさか、裸エプロンでベーコンエッグを!?
私の視線に気づいているのか、いないのか、宗介はニコニコと笑っている。笑顔が輝いているのは、たぶん、気のせいではない。つやつやペカペカだ。
げっそりしている私とは大違い。
「今日の予定は?」
「行きつけの喫茶店にブレンドの豆を受け取りに行かないといけなくて」
「玉置珈琲館?」
「そう。あと少しで豆が切れるから。そのあとは買い物をするくらい。宗介は何かやりたいことある?」
宗介が口角を上げて「一ダース」と笑う。……いや、もう、さすがに、それは無理です。肉体的に限界です。
本当は、玉置珈琲館に行かずに、ずっとベッドにいたいくらい、しんどいです。