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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第15章 しのちゃんの受難(九)

 教育実習が終わったら、毎日顔を合わせることもない。
 平日は私は仕事、宗介は講義はほぼなくてもバイトが入っているから、週末くらいしか一緒にいられなくなる。

 まぁ、仕方がない。私はそう思っているけれど、宗介は違うようだ。

「俺、大丈夫かな。禁断症状とか出ないかな。小夜を抱きしめたくて仕方がなくなったら、どうしよう」
「ベルトを抱きしめてみたら?」
「いやいや、そこは『じゃあ、そんなときはいつでもうちに来ていいよ』でしょ」
「え、やだ。来ないで」
「えー、なんで?」
「……抱きしめるだけじゃ終わらないでしょ?」

 視線をそらす宗介。睨む私。
 いいな、こんな感じ。
 軽口を叩きあって、笑い合える関係。
 心地いいなぁ。

 なぁんだ、私。最初の彼氏だからって、礼二にすがりついていないで、早く関係を断ち切って、ちゃんと私を想ってくれる人のところに行っちゃえば良かった。
 そしたら、こんなに簡単に笑えるんだ。
 本当に、馬鹿だった。馬鹿だったなぁ。

 ごめんね、宗介。ありがとう。
 大事に、するね――。
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