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禁断背徳の鎖外伝・遅咲き桜-
第3章 孤独-切れない葛藤
この場所周辺も観光地らしく、夜の照明が綺麗に輝いている、明日でも歩いてみようか?
函館の観光名所は、海が見える場所が多いらしく、私としては嫌いじゃ無い‥とは言え、このホテルに来る途中で購入した、観光ガイドの情報だが。
「・・・
大した計画も立てず…
本当に私らしくもない」
普段は効率的に行動と思うのに、勢いだけで屋敷を飛び出した…
逃げたと‥そう思う、感情に押し潰され無い内に……
「・・・・・」
これでは昼間の繰り返し、そう思いながらも止まらない事だとてある…
止まるなら、こんな旅行などしなかった‥幾ら考えても叶わぬ願いと知りながら。
「・・もう、3年目ですか……」
美紀様は既に21才…
私が、この思いを抱えて3年目、相変わらず慕ってくれてはいるが、それ以上何がある訳でも無く、ただ時は流れるばかり。
触れる事すら出来ず‥触れられる訳が無い、男性恐怖症、新島さんの話は事実だと思っている私が居る。
「・・・・・」
日本に居る頃から、何となくそんな素振りはあった…
僅かだが、屋敷在中の秘書達と一線を引いていたのでは無いかと、よくよく考えて見ればだが……
会長の手伝いをしているのに、秘書達とはあまり話さない…
必要最低限は話すが、それ以上の事は一切触れようとはしなかったのでは無いか?
今考えて見たらだが…
秘書達も屋敷に働く男性達も、無難に避けていた‥そう思える。
「私も会長も、全く気付けなかった」
会長の方も、美紀様の男性恐怖症には気付いたよう…
米国で、私がニューヨークに行っている間に、何かあったらしい、詳細は教えて貰えなかった‥話したくない事が含まれていた、そう思うしか私には出来ない。
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