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禁断背徳の鎖外伝・遅咲き桜-
第4章 誘い-胡桃の思い出
結局、日が暮れるまで頂上から降りなかった…
有意義な時間と取るか、無駄な時間と取るかは人それぞれ…
普段の私なら後者‥これだけの時間があれば色々な事に手が出せる、そう思うに違いない。
だが、今日はそんな事は1つも思わず…
多分に休みという環境が、私の心に余裕を持たせているのだろう。
そのままホテルに戻り夕食、1人の食事は何時もの事なので、あまり気にならない…
食堂で取る時もあるが、大概は割り当てられた個室‥食べに行く暇が無いのが、大きな理由。
後、隣の私室で食べる事も‥ともかく手早く済ませる方が圧倒的。
(・・そういえば…
このホテルの7階にバーがありましたね)
観光ガイドにも載っていた、それなりに知名度はあるのだろう…
たまにはと思い、部屋には戻らずバーに行く事に……
「・・ほぅ……」
説明にあったように、こじんまりだがお洒落で静かな雰囲気…
そして7階という事もあり、窓から見えるベイサイドの夜景は綺麗。
窓際と悩んだが、カウンターを選択…
無難なカクテルを選び、煙草を吸いながら一口。
(少々女性向けだったか‥甘い……)
色は綺麗なブルーだが、飲み口は甘め、そこまで甘いのは嫌いでは無いが、やはり男性向き‥という感じは受けない。
注文してしまったのだから仕方無いと、これ1杯だけは飲み干す…
そこまで酒は強い方では無いので、2~3杯がせいぜいか?
(・・もう少し酒に強ければ……)
そう考えても、簡単に強くなる訳でも無し…
日頃飲む事が無いので、強くなる筈も無いのだが。
「・・・・・」
ただ、煙草を吸いながら、馴れないカクテルを飲んでいたら、隣の席に女性が1人。
それも、私はこの女性に見覚えがある??
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