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禁断背徳の鎖外伝・遅咲き桜-
第4章 誘い-胡桃の思い出
「合っていると思いますよ?
大人の口調で丁寧語…
それに伊織さんという名前は凄く似合ってる」
「まぁ‥事務職なもので…
応対していたら、知らずこの話し方になっていました」
秘書も事務職の内…
濁しているが、嘘は付いていない、それに秘書になる前は、私も一人称は俺とか使っていた‥今の話し方は必要だったから、そんな程度にしか考えていない。
(・・・
そう言えば‥会長は私が初めて会った頃から、一人称は私だった)
そう、子供の頃から穏やかで、一人称は私…
それに何の疑問も抵抗も思った事は無い。
今の私の話し方も会長がお手本で、秘書的話し方の基本にした…
もう随分前の事に感じる。
秘書検定を優先したので、大学は短大卒…
そのまま早乙女邸に入ったので、会長との仕事上の付き合いは6年。
初めの1年は屋敷在中というだけで、普通の秘書から…
そこから第1秘書になるまでに1年掛かり、漸く会長の信頼を得て現在に至る。
「伊織さんって幾つなんですか?」
「え?
ああ‥26です…
くるみさんは?
‥と、女性に年を聞くのは失礼ですね」
つい考え事に頭がいってしまい‥私とした事が……
「大丈夫ですよ?
私は22です‥‥意外ですか??」
「いえ、そんな事はありません」
顔に‥出ていたのだろうか?
成人は超えているとは思ったが、まだ20才くらいだと…
女性は見た目だけじゃ分からないよう。
「本当に‥26には見えない大人の落ち着き…
事務職というより‥どこかの執事さんみたい」
「そんな風に見えますかね?
本当に、ただの事務仕事なだけなのですけど…」
人の主観はそれぞれ…
でも、彼女は感が良さそう……
仕事的に、秘書でも執事とでも取られてもおかしくは無い、微妙な立場。
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