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Oshizuki Building Side Story
第2章 Shooting the moon
 


――陽菜より私を好きでいてくれる? 誰かの身代わりではない、私だけを好きになろうとしてくれる?


 ハイテンションだったのに、さらにハイになって、私は言ったんだ。

 結城から、友情以外の"好き"を感じ取ったから。


――私、結城と恋をしたい。結城に愛されたい。

――なに可愛いこと言うんだよ、お前。酔ってんじゃね?

――酔ってなんかない。私が酔わないの、知ってるでしょ?


 ……酔っ払いは酔っていないというが、まさしくそれだ。


――今日、帰りたくない。結城に愛されたいの、身体ごと。私に、結城に愛される喜びを教えて? 誕生日、一緒に居て?


 執拗に誘って迫ったのは――私だ。


「思い出した?」


 私は真っ青な顔でぶんぶんと顔を横に振る。


「思い出してそうな顔だけど」

「思い出してない、思い出してない」

「お前、酔うとあんなに可愛く素直になるんだな。……すげぇ来たぞ、俺の胸に。ノックアウトっていう奴」

 私は恥ずかしくて、結城を正視出来ない。

「目、そらすなって」

「見ないでよ、馬鹿っ」


 結城を意識している私がいる。
 だから目を見れない私がいる。

 脈拍上昇、体温上昇。
 大きく揺れる心に、泣きそうになる。


「仕切り直し、させて貰える?」


 結城の手が、私の顎を上げた。

 私の目の高さと同じになった結城の目が、妖しく揺れる。

 吸い込まれそうなほど、深みのある黒い瞳――。


「真下の誕生日から、始めよう。お互い、たったひとりの相手になるために、今から……恋をしよう」


 ドキドキがとまらない。
 体中の血が煮えたぎる。

 なんで結城を拒絶出来ないの。
 なんで嬉しいと思うの。
 
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