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第5章 Coloring in a moon

　
「……っ、……っ！」

　陽菜の足が震えてはいるけれど、彼女の喜びが感じられて嬉しい。

「気持ちいいの？　陽菜。あとからあとから溢れてる」

　陽菜は頷いているのか頭を横に振っているのかよくわからない動きをしながら、尻を突き出すかのような動きで俺を誘う。

　ああ、挿れたいけど、それはさすがにね。

「俺の指で我慢して」
「……んっ！」

　粘着質の卑猥な音が繰り返し響く。

　俺の手をしとどに濡らす、陽菜の蜜。
　零れ落ちるのが勿体なくて、それを口で堪能したい欲をぐっと堪えて、陽菜の耳を食んで唾液の音をさらに響かせながら、抜き差しする指の動きを深くする。

「……っ、あ、ん、あぁんっ」

　可愛い啼き声。
　隣の喘ぎが大きくなったのは、こちらに気づいたから対抗しているのだろうか。

　尻を振る陽菜は、俺の芯をダイレクトに刺激するけれど、陽菜の嬌声は俺のものだ。
　他の男が勝手に欲情することなんて許さない。

　そう思い、陽菜に深いキスをして声を鎮めながら、彼女の感じる部分を擦り上げて引っ掻く。

　俺にしがみつくようにして、震える陽菜は俺だけの陽菜になる。
　
　今も昔も、彼女は俺だけのものだ。
　他の男に、彼女を渡すものか。

　俺の元で、ただの女になれ。
　ただ、俺に愛されるあなたであれ。

　そう願いを込めて、指の動きを激しくする。