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LOVE JUICE
第3章 酔うなら眩しい夜がいい
着いたお店は洒落たダーツバーだった。

「俺が勝ったらいいことしてね」

いいこと、の意味はわかっていた。それ以上にもう片方の口角を少し上げて笑う彼の虜だった。

「でも私投げたこともないし……」

「へぇ。それは随分有利だな」

だん、と音が鳴った。彼が一投したのだ。手本を見せるかのように。鮮やかな動作にまた私はただただ固まるだけだった。

「斜めに立って」

彼の手は腰に。片足を引くように導かれる。体温ばかりが上がっていく。

「そう。そのまま肘は動かさないで。力抜いて投げて」

ぴたりと密着した彼の身体に同じくらいの熱を感じた。耳元で囁かれぞくりと背筋を快感が駆ける。

震えるように投げた私のダーツは的の端に当たる。

「残念。俺の勝ち」

「えっ……でもまだ一投しか」

「今からでも勝てると思ってるわけ?」

的の中心に刺さる彼のもの。勝ちはあまりに無謀だった。

「……降参。でも私今日そんなつもりはなくて……」

私の言葉を最後まで聞かず、彼は一度席を離れグラスを持って帰ってくる。

「負けたんだから飲んで」

拍子抜けした私の顔を見て彼は笑う。私何を期待していたのだろう。

「……そういうことね。このくらいなら飲める」

そう言ってグラスに口を付ける。見た目よりは濃いアルコールが喉を焼く。それでも一口、二口、と絶え間なく流し込み、すぐに空になった。

「よく飲めたな、それ」

「ん……ちょっと強すぎかも。一回お手洗い行ってくる」

断りを入れ席を立つ。目が回り上手く歩けているのかわからない。


扉を開け戻ろうとすると目の前に彼が立っていて、あろうことか私の肩を押し出てきたばかりのトイレの中へ戻される。

「えっちょっと何ですか」

混乱する私をよそにかちゃりと鍵をかける音がした。
しまった、思っていたより酔っている。抵抗もできない。

「どうする?さっき焦らしたキス、今ならしてあげるけど」

「え……?」

「随分してほしそうだったから。さっきのクラブで」

くすりと笑う彼は私が答えるより先に唇を奪ってきた。驚いて開いた隙に舌が口内を溶かしていく。唇の端から洩れた二人の透明な液が伝った。
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