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隠しごと
第2章 屈辱


「お、俺、急用思い出した!!」

立ち上がって、慌てて逃げようとした俺は


椅子に寝ていた





「…誰が逃がすなんて言うた?」

鏡張りのぎらついた天井が彼でいっぱいになる。

俺は何が起こったか分からない


「せっかくゆっくり慣らしたろ思たのに、このビビりが。…まぁええわ。俺もあんま優しゅうするん得意やないねん」

ぞわりと体中に震えが走る。
この目は捕食者だ。俺はカエルかウサギかちんまりとした狩られるほう。

ニコリと笑って、伸ばされた指。

「井上くん、男でもここ、感じるって知っとる?」

グリ

「っひ!?」

あろうことか、その指は俺の服ごしに胸の頂を押し潰した。

なだらかな男の胸にある二箇所の突起
より一層鮮やかな笑みを浮かべて、両方を、同時に押した。

「!いだっ…!やめっ!」

あまりの痛さにびくり、と体が震え、もがく。
それさえも痛いくらいの力で押さえつけられて。

「なぁ、自慰はしとるんやろ?ここ弄ったりせぇへんの?」

「するわけないだろ!!離せよっ!!」

「可愛ないなぁ。ふふっ、そんなら、こっちだけでイったら、かなり恥ずかしいな、自分」

その笑顔はトラウマになりそうだ。

「乳首、感じるようにしたるわ」

 耳元で低く言われ肩が跳ねた。

「ちょっ…やめっ…ぅ」

再び胸元を触られる
今度はさっきまでの痛みが嘘みたいにこねくり回される。指先で手のひらで

痛みだけだったそこが、だんだん違う感覚を見いだし始めていた。

「っ…ハァ」

耐え切れず甘い声を上げてしまう。その声に含まれた艶に彼はほくそ笑んだ。

「感じてるやん。声、結構エロなってきたで?」

そう言いながら、悲しくも固くなっている俺の乳首を指先で捏ねる。
その感覚に耐えきれず背中を反らせた。

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