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隠しごと
第4章 遠淫

4月某日

あの痴漢プレイ(怒)から3日

またプツリとアイツから連絡がなくなった。
俺に興味を無くしたのか、用事が入ったのか。前者であればとても嬉しい。

「なんか最近竜平機嫌いいよなー」

「そうか?普通じゃね?」

言いながらスキップしそうな足を慌てて抑える。
開きかけの教科書を開いて折り曲げ、筆箱を漁った。

「ちょっと前までなんか暗かったじゃん。目の下クマとかつくってライフゼロだったし」

「完全復活したのだよハッハッハッ」

胸を張って笑う俺にあからさまにじっとりした視線を向けてくるクラスメイト。授業の始まりを告げるチャイムが鳴ったことが救いだった。

「竜平さぁ最近髪型変わった?」

「あっ変?」

「っていうか髪とか気にしてたっけ」

「いや別に、なんとなく?」

「竜平さぁ…」

「ん?」

前の席から視線を向けず隆が言いかける。
続きを待つけれど一向に何も言わないまま授業は始まる。結局聞きそびれてしまった。








週で一番長い時間割を終えた、水曜日の帰り道。
遊歩道に並ぶ桜の並木道がうっすらと落ちた夜の帳に妖艶に散る。

ふいに思い出した面影をブンブンと打ち消して、帰り道を急いだ。
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