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サキュバスちゃんの純情《長編》
第5章 恋よ来い
ひんやり涼しい部屋に、ピチャピチャと水音が響く。唾液をたっぷりと含ませた口内に、程よく硬い陰茎を飲み込んで、舌でゆっくり舐る。
「……っふ」
翔吾くんの甘い声が聞こえて嬉しくなる。
伸びた皮に包まれた二つの柔らかな丸を、手のひらで優しく転がして、ひんやりふにふにとした感触を楽しむ。
翔吾くんの部屋のベッドで、彼は試験用のテキストを読んでいる。私は彼の両足の間に寝転び、彼の下半身を寛げて、その淫靡な肉棒に口と指で愛撫を施している。
この状態になって、二十分。イカせるための口淫ではなく、ただ刺激と快楽を与えるだけの戯れ事だ。
果たして、こんなことで本当にテキストの内容が頭に入っているのか、試験は大丈夫なのか、私にはわからない。翔吾くんからお願いされたから、しているだけ。
「あかり、気持ちいい……」
「んむ」
「イキたくなっちゃうから、激しくしないでね」
ふぁい、と返事をして、ちょっとアゴ疲れたなぁと考えたりもする。全神経を快楽のために使わないので、そういうふうに余計なことも考えてしまう。
翔吾くんも、テキストに集中すれば萎えて柔らかくなるし、私が少し頑張ればまた硬くなって声が漏れる。それの繰り返し。
本当に、戯れ事だ。
翔吾くんの試験が終わるのは来週の水曜日。今のところ、手堅く単位は取れているという算段らしい。それが終われば、一ヶ月ほどの夏休みになる。
夏休みになれば、海に行くのだと言っていた。海の近くの別荘に泊まって毎日サーフィンでもするのだろう。
その間、残念ながら翔吾くんから精液を摂取することはできない。週末だけ精液を求めて別荘に行くのも大変だ。