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サキュバスちゃんの純情《長編》
第5章 恋よ来い

「怖い?」
「いつでも、怖いよ」
「キスマークくらいで別れたりしないよ。安心して」
宥めるようにキスをして、翔吾くんの不安を拭う。
今はそれでなくとも精液不足なのだから、別れられるわけがない。精液不足でなければちょっと考えるところだけど、プレイの一環だと思えば構わない。許容範囲内だ。
「さすがに、殴られたり、刺されたりしたら、別れるかもしれないけど」
「暴力は、絶対に、しない! しないから!」
必死に縋ってくる翔吾くんを優しく抱きしめて、思案する。
セックスフレンドを不安にさせない方法、かぁ……そんなマニュアル本なんて、きっと、ないだろう。けれど、今、一番知りたいのだ。
あぁ、本当に。
どうすれば、セフレがセフレでいてくれるのだろう。
どうすれば、セフレが私の全部を欲しがらないでいてくれるのだろう。
誰か、教えて欲しい。

