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サキュバスちゃんの純情《長編》
第6章 花火と火花

「そのまま動ける?」
「やってみる。でも、その前に、あかりさん、もっかい、今の言って」

 健吾くんの首に手を回し、額をくっつけ合って、笑う。

「健吾?」
「……あかり」

 初々しいカップルみたいに名前を呼び合って、再度唇を、舌を求め合う。
 それに合わせて、健吾くんが、ぎこちなく腰を振る。やっぱり、リズミカルに、とはいかないみたいだ。けれど、それすらかわいい。

「んっ、ん、ふ、ん」

 あぁ、気持ちいい。
 健吾くん自身が初めてだから、快楽に溺れてしまいそうなほどのセックスではない。じっくり、じわりと熱を高め合う、穏やかなセックス。悪くない。

「……あかり、イキそ」
「いいよ、おいで」
「奥に?」
「うん。奥に来て、健吾」

 荒い息の健吾くんの体を抱きしめる。律動が速くなり、お互いの体が揺れる。健吾くんは目を閉じて、高まってくる射精感に耐えている。

「あかり、好きっ」

 愛の告白とともに最奥に吐き出された精液が、広がっていく。キスをしながらそれを搾り取って、空腹を満たしていく。
 膣壁のうねりに、健吾くんは何度も肉棒と体を震わせる。

「……こんなに、気持ちいいもの、なのか?」
「そう、だね。気持ち良かった?」
「……俺、猿になる自信がある」
「気持ち良かったんだね」

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