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サキュバスちゃんの純情《長編》
第8章 兄弟の提携

 ……朝。朝だと思う。朝、だよね?
 薄い掛け布団の向こうに見える光が朝日、だと思うのだけど。

「っあ、やぁっ」
「や、じゃないよね? ここ、好きだよね?」

 執拗に穿たれる箇所が気持ち良くて、うんうんと頷く。「いい子」という呟きとともに、再度唇が塞がれる。

 昨夜の一回目のセックスのあと私は寝てしまったらしく、大層ヘソを曲げた翔吾くんに寝ていたところを襲われているという状況だ。
 朝の生理現象で勃つのは仕方がないとしても、隣でセフレが寝ていたら「そこに突っ込もう」という気分になるのが不思議だ。

 ……私に安息の時間はないのだろうか。
 昨夜だって、しつこくイカされたあとに寝てしまったのだから、「失神した」に近いものがある。体が疲れているのだ、きっと。

「あかり、我慢しないでね」

 至近距離で微笑まれると、ドキドキしてしまう。
 昨日はいっぱいいっぱいで気づかなかったけれど、日に焼けた翔吾くんの顔つきが、たまらなく色っぽい。私の肌を這う指も、いやらしさが増している気がする。
 白い肌に黒い肌が重なるコントラストは、とても、エロい。

「あっ、ダメ、そこっ」
「いい、の間違いだよね、あかり」

 両手を押さえつけられて、自由を奪われて、それでも高められていく体に、私は声を我慢しながら頷くだけ。

「声、出していいよ」
「やっ、あ」
「健吾に聞かせてやればいい」

 腰が強く押し付けられ、翔吾くんの先端が深いところに当たる。痛みと激しさに、一際大きな嬌声が零れてしまう。
 乳首を吸い上げ、コロコロと転がしながら、翔吾くんは目を細めて笑う。舐めながら上目遣いをされるのは、好き。短い髪を撫でたくなる。
 時折、肌を吸い上げられて、赤い痕がつけられていく。昨日と今日とで、かなり数が増えた。見えないところにもきっとつけられているに違いない。

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