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サキュバスちゃんの純情《長編》
第11章 幸福な降伏

「濡れてる」
「だっ、て」
「だって?」

 欲しいんだもん。
 愛液と熱杭が混ざり合うのを敏感なところで感じながら、私は少しずつお尻を湯川先生に押し付けてみる。先生は背中にキスマークをつけながら、笑う。

「欲しいんだね?」

 頷くと、ヌルヌルの亀頭が膣口に宛てがわれる。
 あぁ、それが欲しい。そのまま貫いてほしいのに、先生は挿入してくれない。ヌルヌルという触感を楽しんでいる。
 暴発しても知らないよ。先生は亀頭が弱いんだから。

「せんせ、挿れて」
「じゃあ、声を出さないようにね」

 今夜は声を出してはいけないセックスを強いられてばかりだ。けれど、嫌いではない。官能的な気分が高まるのは、悪くない。

「んんんーっ!」

 亀頭がぐぷりと蜜口を塞ぎ、そのままゆっくりと挿入ってくる。穏やかに奥を目指す肉棒の感触に、体が震え、歓喜する。

「っは……ぁ」
「静かに」

 深くは繋がることができない体位であるけれど、いつもと違うところに当たって気持ちがいい。
 声を出さないように、と枕を抱きかかえて顔に押し付ける。けれど、完璧に嬌声が防げるわけではない。

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