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サキュバスちゃんの純情《長編》
第11章 幸福な降伏

「ん、っ、む……んんっ」
「そう。我慢して」
「せんせ……好き」
「俺もだよ、あかり」

 キスしたいのに難しい。ちょっと腰を捻ると抜けてしまいそうで、後ろを向くことができない。そんな危うさが、ひどく心地良い。

 くちゅくちゅと漏れ出る音に、いつ翔吾くんが目を覚ますかわからないスリルもあり、変にドキドキしてしまう。
 翔吾くんが寝返りを打ったときは、さすがに二人して息を潜めたのだけれど、すぐに抽挿は再開された。

「……あかり」
「んう、っ」

 強く腰を抱き寄せられ、うつ伏せになった体がベッドに押し付けられる。足を伸ばしたまま、今度は先生が上になる。
 浅い交わりは変わらないまま、けれど激しく肉杭が打ち付けられる。
 触れる肌が熱い。粘液同士が擦れるところが熱い。

 熱くて、愛しい。

 先生が好き。
 翔吾くんも好き。
 同じくらい、二人が好き。

「……いい?」

 先生の切なそうな声に、私はすぐに応じる。

「来て、望」
「ん、っ、イク……!」

 精液がじわりと膣内を汚していく。壁が肉棒を締め上げ、襞が白濁液を絡め取る。
 枕を抱きしめたまま精液を受け入れるより、せっかくなら先生と抱き合っていたかったなと思う。でも、そうすると、確実に声が大きくなってしまうから、それはそれで困る。

 もし、二人と同居することになったら、こんなセックスが続くのだろうか。家では声を抑えて、ホテルでは思う存分声を出して。

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