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サキュバスちゃんの純情《長編》
第13章 あとがき
それまで頭の中で構想していたのは、サキュバスちゃんが叡心先生のもとへ逝ってしまうバッドエンドでした(サキュバスちゃんにとってはハッピーエンド)。
でも、そうするとセフレさんたちが悲しむに違いないし、私も悲しい。読者様も悲しい(かもしれない)。
ならば、サキュバスちゃんに「前向きに生きる」ことを課してみよう、と思い至ったわけです。
そして、叡心先生と過ごした港町に墓参りのために(過去の自分との決別のために)やってきたサキュバスちゃんを、誰が迎えに行くか――そこを書くための物語を作ることになりました。
叡心先生との精神的な別れのあと、誰かに迎えに来て欲しかったんです。
「誰」にするかは、本当に直前まで悩みました。
サキュバスちゃんの記憶の中で美化され続ける叡心先生を上回るだけの相手、を考えるのは難しかったです。
特定の一人に絞るという手も考えていましたが、どうしても叡心先生を超えられないままエンディングを迎える気がしました。
サキュバスちゃん自身も初恋(初めての夫)をこじらせている人ですし、彼女が納得できる形と相手を決めるのは容易ではなかったです。
結局、ああいう形でのハーレムエンドとなりました。
賛否両論あるとは思いますが、私は満足しています。
推しメンが選ばれなくて立腹なさる方もいらっしゃるとは思いますが、それは私の不徳の致すところです。筆力の限界です。すみません。
けれど、最後まで読んでくださってありがとうございました。