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サキュバスちゃんの純情《長編》
第14章 小咄(一)

「最初はどっちがする? もちろん、俺が先にヤリたいけど」
「俺も抱きたいんだけど?」
「じゃあ、三人で? 望さん、平気?」
「……たぶん、三人でも普通に勃つよ」
「へぇ?」
「想像するだけでイケる」
「……案外メンタル強いんだね」
「あかりと付き合っていくなら潔癖ではいられないだろ」
「まぁ、そうだけどさ」
「翔吾は案外繊細なんだな」
「案外どころか、俺はちょー繊細なの」
このあとお互い「顔に似合わず!」を連呼してタクシーの運転手に怪訝な顔をされる。
そして、最終的には「顔に似合わず」の最たる例が他ならぬあかりだと気づいて苦笑。
船着き場に彼女の姿を見つけて、ようやく、二人は安堵する。
争奪戦か、共闘か――二人はまだ結末を知らない。

