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剛 to 舞依
第2章 舞依の「剛 ing 舞依」イブ
―入れ替わり後に戻る―

「…舞依だってエッチな想像してんじゃん!」
剛口調の舞依が口を尖らせて言った
「んもぉ~剛くんのイジワル~」
舞依口調の剛は大きな身体をくねらせて呟いた
「それに俺、そんなに恐いか?」
「だあって…恐かったよ~」
「何で?どこが?古典文学を嗜むカワイイ男子じゃんか!」
「いきなり図書室に現れた時もびっくりして動けなかったよ~」
「わかんねーな、俺何かしたか?」
「分かんないけど、恐いってのが女子の共通印象よ」
「…マジか…」
「…でも確かに、剛くんを見上げた時と剛くん目線で見下ろした時とでは見え方が全く違うね」
「そうだな…俺も前より世界が広く見えるよ」
「そして、剛くんから見ると、私も違って見える」
「そうだな、俺も違って見えるよ」
「カワイイよ舞依…愛してる」
剛は剛口調に戻り
舞依を後ろからきゅっと抱き締めた
「お、おいおい、いつの間に戻ってんだ!こっちはまだ俺のままだぞ!」
「大丈夫、直ぐに舞依に戻してやるよ」
「!ん…ん…」
見上げて抗議する剛口調の舞依に
優しく口づけすると
舞依の身体から力がふっと抜けて
甘くトロけるキスが
舞依の中で
剛から舞依へ切り替わらせるのだった
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