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剛 to 舞依
第6章 東博士の見解
「でも、電磁波ってそのまま残るんですか?」
「通常は拡散してしまうだろうが、条件下によっては保持されるようだ。あらゆる物質には電子が存在するからな、強い電磁波になると結合の弱い電子の配列に影響が出ないとも言えん。例えて言うならハードディスクやフロッピーディスク等の磁気ディスクへの記録のようなものか」
「ふろっぴーでぃすく?」
伊澤が素っ頓狂な声を上げた
俺だって何だそれって思ったけど話が長くなりそうなのでスルーしたってのに
「左様…」
良かった、博士もスルーしてくれた
「弱い電磁波でもトンネル効果で作用する事ができようし、そもそも不確定性原理を適応すると可能な範囲だ、仮に真空だとしてもだ、電子と陽電子による『ゆらぎ』状態だとすると真空中でも保持される可能性も捨てきれん…まぁワシの見解だと物質を含むあらゆるエネルギーは5次元時空の歪みなのだがな」
「5次元?!」
また伊澤が声を上げた
確かに「4次元」までは聞く単語だし超ひも理論では「11次元」や「26次元」とか出てくるけど、「5次元」なんてのはあまり聞かないなぁ
「4次元空間と時間で5次元時空じゃ、これは…」
あ〜マズイ〜話が逸れて長くなるぞ〜
「東教授!幽霊、残留思念が存在するというのはレアケースなんですよね?」
無理矢理話を戻す!
「そうじゃな、様々な条件が重なって起こる現象で0.0002%程の確率じゃが、何せ事象が多いのでサンプルも幾つか見つかっておる」
「へぇ〜」
「なんなら、ここにもあるぞ」
「「ええっ!?」」
舞依の俺が立ち上がって部屋を見回すと
伊澤はソファーに座ったまま俺にすがりついてきた
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